ジャケット制作 / デザイン
バンド四段 1stアルバム「無言のパーティー」ジャケット • 歌詞カード制作
東京で活動するロックバンド「バンド四段」の1stアルバム『無言のパーティー』のジャケット、歌詞カード、CD盤面のデザインを担当しました。
2020年結成、2023年から本格始動した比較的新しいバンドであるため、ロック / インディ・ライブハウスシーンへの認知を広げ、バンドの“顔”となる1枚を作ることが本制作の最大の目的でした。
その実現に向け、ライブに足を運ばなくても音楽の世界観が伝わるよう、サブスク時代に適した強いビジュアルブランディングを戦略として設定しました。
バンドの音楽性は、変拍子や複雑なリフが印象的なテクニカルなロックでありながら、内面へと沈み込むような詩的で批評的な歌詞が特徴です。この“外向きの力強さ”と“内向きの深さ”が同時に存在する二面性を、視覚的にどう表現するかがデザイン上の課題となりました。
http://xn--band-yodan-6r2ry51r.studio.site/
クライアント
バンド四段様
製作期間
3~4か月 (ジャケット制作からCDのデザイン入稿まで)
使用ツール
アクリル画材、illustrator,photoshop
ポイント
打ち合わせの中で、メンバーから「ヒプノシスのような批評性を感じる世界観にしたい」というリクエストがあり、彼らの好みに沿いつつ、ヒプノシス作品が持つ“音楽性を象徴化する視覚表現”というアプローチを参考に、テーマの軸を構築しました。
ビジュアルは、人の頭部がコーヒー・ビール・ワインのドリンクサーバーとして機能しているという象徴的なモチーフで構成しています。アルバムタイトル『無言のパーティー』を起点に、社会的な場で無意識に“ふるまう”人々、そしてその内面性の曖昧さや空虚さを批評的に捉えたコンセプトを視覚化しました。外側は華やかだが内側は静かで様々なことに思い悩む、そんなそんなバンドの持つ歌詞世界の多層性と、音楽性のコントラストを重ね合わせたデザインになっております。
ロック/インディシーンにおいて印象に残る“最初の名刺”となる仕上がりを目指しました。